不安と恐怖
――私は、怖い。 悠二がこの町に残るかと思うと、胸が張り裂けそうになるほどの不安と恐怖に包まれる。 町を出て行くと言ったとき、確かに悠二の顔がこわばった。 まるで、予期してなかったことを言われたみたいに。 悠二にとってこの町は特別だということはわかってる。 私だって、できることならこの町から離れたくない。 悠二のほうが、私よりももっと離れたくないと思ってるのも、わかってる。 ――だから、とても怖い。 悠二と離れたくない。この町よりも、誰よりも離れたくない。 ずっと、ずっと一緒にいたい。 悠二と一緒に歩いて、悠二と一緒に色んなものを見て、悠二と一緒に色んなものを感じて、悠二と一緒に笑いたい。 ずっとずっと、永遠にそうしていたい。 ……だけど、悠二はここから離れたくないはず。ここには、エータや、ケーサクや、ハヤトや、カズミや、チグサがいるのだから。 私だって、離れたいなんて思ってない。 だけど、私は離れないといけない。……フレイムヘイズだから。 どうすればいいの? 思えば思うほど、私の中の不安と恐怖は大きくなるだけ。 離れたくない。 悠二と、離れたくないっ―――― ◇あとがき◇ 灼眼のシャナのパロディ。揺れる気持ちのシャナ版です。 今回も巧く心情を表せてるか……。でも、自分の中ではけっこうできたほうだと思ってるんですけどね。 まぁ、今回も置いてけぼりな内容でしたが、もともとパロディなんて元ネタ知ってる人しか見ないだろう、とかゆー自己心武装したんで、気にしないw 感想、批評、語句間違いのメール、メールフォームから是非よろしくお願いします。気軽に送ってやってください。 では、読了いただきありがとうございました。それでは! 2006/07/29 |