プロローグ 始まりは唐突です♪
「とゆーワケで、中学校生活最後の夏休みに、彼女もいないさびしー男子五人で、海に行こうと思う!」
「……どー言う訳だ、一体」
高らかに宣言する雲水コウに、三谷勇仁(みたに ゆうじ)は、冷めた――と言うより、気力の無さそうな目で突っ込む。
「悪かったな、彼女いなくて!」
沖野燎平(おきの りょうへい)は、怒気のはらんだ声で叫ぶ。
「お前に彼女がいたら恐いわ」
桜井裕成(さくらい ひろなり)は、叫ぶ沖野にツッコミを入れる。
「そうだね、確か恐いね。天変地異より恐ろしいことが起こるより恐ろしいね」
肯きながら言う花木宏明(はなき ひろあき)。
「どういう意味だ、それは!」
「その通りの意味だよ」
沖野はくやしそうに顔をゆがめ、黙り込む。
「はいはい、口ゲンカはその辺にして。……この企画は、少し前に危険な殺人兵器に襲われちゃってから(※悪夢の始まり参照)、たれパ○ダモードに入ってらっしゃる三谷くんを元気にして上げよう! って企画です」
「たれパ○ダってちょっと古い……」
花木が、ぼそりとつぶやく。
「まあ、“華”は今のところいませんが、気にせずわいわいやっちゃいましょう!」
コウは無視して、一気に口を動かす。
「場所は、僕の親戚が経営している旅館。日程は……」
きーんこーんかーんこーん♪
そこで、休み時間の終了を合図するチャイムが鳴る。
「後で細かいことはお知らせしますので、解散! さ、授業授業……」
コウは言うと、さっさと教室に戻る。
「じゃ、俺たちも……」
他の皆も、それぞれ別れていった。
◇あとがき◇
夏休み。そして、海。しかも、友達と! 最高じゃぁありませんか!
な感じで書いてるワケですが。
にしても、登場人物が多いです。どうしよう、とか思ってるぐらいです。
なので、活躍しないキャラもちらほら出てきそうです。
そこはご了承ください。
プロローグ 始まりは唐突です♪ END
第一話に続く
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