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 遊園地騒動 in ハガレン


「ねぇ、エド。今度遊園地行かない?」


ことの始まりは、ウィンリイの一言だった。


「わぁ……! 遊園地だよ、兄さん!」
 アルは始めての遊園地を目のあたりにして、はしゃぐ。
「……いやぁ、ホントにこの世界に(*エド達の世界)遊園地があるとは……」
 ※注 これはオリジナルの小説ですので、このところは突っ込まずにスルーしてください。じゃないと小説なんて書けん!(オイ)
「そんなことより速く速く! エド、アル行こっ!」
「オイオイ、そんなに慌てるなよ。ウィンリイ」
「兄さん! 遅いよ!」
 ガシャンガシャンと音を立てながら、エドを走りぬくアル。
「はいはい」
 エドは、『仕方がないな』と言うような感じで言い、二人のあとを追う。
「……で、何で私がこんなところにいるのだ?」
「なんでも券が余っていたとかで。大佐」
 リザは、いつもと変わらぬ、淡々とした口調で言う。
「……まったく、困ったものだな」
「とか言って、実は楽しみなんじゃありませんか?」
 リザは、フフッとおかしそうに笑う。
「〜〜〜〜〜」
 リザの指摘に、顔を赤く染め、何も言い返せないロイ。
「大佐にもかわいいところがあるんですねv」
 さらに赤くなるロイ。
「……行くぞ……」
 ロイはそれだけ言うと、一人で先に行ってしまう。
「まったく。意地っ張りなんですから」
 と言って、リザはロイを追った。

 ◇

「へぇ。そこそこ楽しそうじゃんか」
 と、遊園地内をぐるりと一瞥(いちべつ)して、エドは言う。
「さ! 早く乗ろうよ! 何に乗る?」
「そう急かすなよ。ウィンリイ」
「ねぇねぇ!あれ乗ろうよ、あれ!」
 と、アルが指さしたのは、
「絶叫こーすたぁ?」
 ジェットコースターだった。
「うわぁ、面白そう! 行こ、エド、アル!」
「わわ!? 引っ張るなって! ウィンリイ!」
 ……あれ乗んのか。……いやだなぁ……
 と、エドはウィンリイに引っ張られながら、心の中でつぶいた。

 ◇

「うわあああぁぁぁぁああああ!!!」
「ははははは♪ すっごい速いやぁ!」
「あははは♪ エド驚きすぎだって!」
 ジェットコースターに乗車中のエド達の会話。
 誰か突っ込んでやれ。舌噛むぞって。
「あぁぁぁぁぁぁい゛で!!」
 ……あ、エドくん舌噛んだ。
「うわわわ! 兄さん、舌から血が出てるよ! 大丈夫!?」
「はいほうふひゃはいは(だいじょうぶじゃないわ)〜〜〜〜!!」
「うるさいっ、エド!」
 ウィンリイはそう言うと、ふところからスパナを取り出しを、『後ろ』にいるエドに向かって、それを思い切り投げる。

 ボキッメリッ

 エドの顔面に、スパナが鈍い音を立ててめり込む。
「兄さん!? なんか白目むいてるんですけどっ! しっかり!」
 気絶したエドを、泣きそうな声を上げ、ぶんぶんと揺するアル。
 ……兄弟愛を感じるなぁ……


その頃、ロイ×リザペアは


「……これに乗るのか?」
「……そうですけど。ダメですか?」
 2人の目に映っているのは、恋人定番の乗り物(?) コーヒーカップだった。
「…いや、そういうわけじゃないのだが…」
 歯切れが悪い様に言うロイ。
「なら乗りましょう、大佐♪」
「ああ……」
 と言うロイの顔は赤かったりしてます。
 
……なんか邪魔しちゃ悪いから。3人組の方にでも行ってみようか。

 ◇

「うぇぇぇぇぇ…気持ち悪い……」
 気絶していたのに、ジェットコースターで酔うエド。
 ……変な奴。
 だけど、これも一種の才能かな? ……嫌な才能だけど。
「大丈夫、兄さん? 顔にはっきり(あと) 付いてるけど」
 そう。エドの顔には、さっきめり込んだスパナの痕が本当にくっきりはっきりと付いていた。
「まったく、私のスパナが無くなるかとかと思ったわ。しっかりしなさいよ、エド」
「お前は俺よりスパナの方が大事なのか!?」
「当たり前じゃない」
 ウィンリイは胸を張って言う。
『……………』
 ウィンリイの発言に、沈黙するエドとアル。
「さ、次何に乗る?」
 さっきのことはお構いなしに、話を進めるウィンリイ。
「俺パ……」
「あれに乗ろうよ!」
 エドをさえぎって、アルが指さしたものは、高さ100mは優に超えるフリーフォールだった。
「うっわぁ〜〜高〜い! あのてっぺんから落ちるんだっけ♪」
期待と驚きに胸を高鳴らせるウィンリイ。
「絶対ヤダ! あんなのに誰が乗るか!」
 ウィンリイとは正反対に、エドは消極的である。
「さ、アル。その背だけじゃなくて肝っ玉も小さいエドはほかっといて、さっさと行きましょ」
「な゛っ、誰の何が小さいって!?」
 本当のことを言われ、キレるエド。
「あぁ!? 何か言ったか、作者!」
 スルーしましょう。
「何よ! 絶叫マシンの一つや二つで根を上げる奴を、気が強いって言うの!?」
「う゛っ……!」
 痛いところを突かれ、言葉がつまるエド。
「わぁったよ!行きゃあ良いんだろ!」
 エド君はヤケクソ気味らしい。
「さっすがエド! 話が分かるわね♪」
 二人のやり取りを見ていたアルは、
(兄さん、本当に挑発のりいやすいなぁ……僕、どうなっても知らないよ)
 と、胸の内でつぶやいた。

 ……この後、エドは生死の境目をさまよったという――
 ――合掌――

 その頃、ラブラブカップルはというと

 ◇

「大佐、次は何に乗ります?」
「私は何でもいいのだが……」
 コーヒーカップはもう乗り終えたらしく、次に乗るアトラクションを探しているらしい。
「どうしましょうか?」
「そっちで決めてくれ」
 と、ロイは近くにあったベンチに腰掛ける。
「そうですねぇ……」
 ロイの隣に座るリザ。
「あっ、あれなんてどうです?」
 と、リザはフリーフォールを指さす。

 ◇

 フリーフォール座席


「兄さん、すごい汗だけど大丈夫?」
「ははは……大丈夫に決まってるだろ……」
 エドは、思い切り引きつった笑みを浮かべる。
「しゃべってると舌噛むわよ。口閉じときなさいよ」
「わぁってるよ、それぐらい」
 
……がくん……ういぃぃぃ……

 エドが話し終わると同時に、座席がタワーをつたってだんだんと上昇する。
 ついでに、エドの顔もこわばる。
(やっぱ、意地なんて張るんじゃなっかった……)
 と、今更後悔するエド。
 エドの心の中では、だんだんと運命カウントダウンが始まっていた――

 で、あの二人は

 ◇

「…あれに乗るのか?」
「そうですけど、何か?」
リザは少しうつむき、上目遣いでロイを見る。
「いや…別に…」
「まさか、恐いんですか?大佐に限ってそんなことありませんよねぇ?」
 ……う゛……っ!
 ロイはうめきそうになるのをこらえ、
「そ、そんなわけあるはずがないだろう。あの鋼の(エド)ではあるまいしな」
 と、つかえながらも言葉をしぼり出す。
「ですよね、大佐v」
 と、リザはロイに微笑む。
 それに、ロイも口端で笑って返した。
(あとには……引けないな。あういう類はあまり乗りたくないのだがな……)
 と、ロイは心の中でつぶやいた。
 ……意地っ張りだなぁ、ロイくんも。
 で、三人組みは


 ……足下にご注意して……
 アトラクションが終わり、アナウンスが流れる。
「…………………」
 放心状態で、もはや何も言えないエド。
「兄さ〜ん、お〜い」
 アルは、エドの顔の前で手を上下させる。
「……強引……すぎたかな?」
 さすがに悪気を覚えるウィンリィ。
「……まあ、降りましょうか」
「うん、そうだね」
 アルはそう言うと、エドをかつぎ、ウィンリィと出口へと歩みを進める。
 ――が、彼らはそこで足を止めた。
 ロイ×リザペアと会ったからである。
「どうしたんですか、エド君は?」
「これ乗ったらこうなりました」
 と、アルは後ろにある、フリーフォールを指差す。
「そ……そんなにすごいのか?」
「私は楽しかったですけど。ねぇ、アル?」
「うん」
 うなずくアル。
「そうか……」
 ロイはてきとうに相づちをする。
「まあ、大佐さんなら大丈夫ですよ」
「当たり前だな」
 と、ロイは強気で言ってみせる。
「そうですよね。兄さんとは違いますもんね、大佐は」
「……ああ」
 どんどん自分の首を絞めるロイ。
(やはり、やめとくべきだっただろうか……)
 ロイは思うがもう遅い。後の祭りである。
「さ、行きましょうか。大佐」
「うむ……」
 二人はその場をあとにした。
「……とにかく、僕たちも行こうか。ウィンリィ」
「そうね」
 と、二人+αも、その場を去って行った。


 ……数分後……


「うおぉぉぉぉぉッ!?」

 ……ロイも気絶したらしい……

 ◇

――夕刻――


「そろそろ日も沈んできたな……」
 エドはだれに言うわけでもなくつぶやく。
「そうねぇ……最後にあれ乗らない?」
 と、ウィンリィが言ったのは、
「かんらんしゃ?」
 だった。
「そうそう♪ だって今の時間が一番いい景色だってパンフレットに書いてあるもん」
「いいんじゃないか? なあアル」
「うん、僕はそれでいいよ」
・・・ということで、彼らは観覧車に向かった。

 ――観覧車前――
「ええっ!?」  アルはきょうがくと不満の声をあげる。
「すいません、どうしても無理なんです。あなたが乗ったら重量オーバーになってしまうんです」
「……仕方ないや……兄さん、ウィンリィ、楽しんできてね。僕はこのベンチで座ってるから」
というと、とぼとぼと歩いてベンチにアルは向かった。
「……悪いな、アル」
と、エドはアルの背中に向かって言う。
「……じゃあ乗ろっか、エド」
「……そうだな」  少し気まずい空気の中、二人はアルを残し、観覧車へと向かった。  ◇ 「うわぁ……すごいきれい……」
 ウィンリィは、観覧車からの景色を見て、本心からそう思った。
「ああ、そうだな」
 と、エドも素直に言う。
 町が夕日に照らされ、あかね色の海となっていた。
「……だけど」
 急にしずむウィンリィ。
「だけど?」
「さびしくなっちゃうな。何でだろう?」
「おかしいね、私」といい、フフフッとウィンリィは笑う。
「ウィンリィ……」
 エドは彼女の肩をぽんとたたく。
「……大丈夫。俺たちの家はお前んとこだ。旅立っても絶対帰ってくる。だから安心しろ、な?」  とエドはニッと笑ってみせる。
「……うん。じゃあ、エド約束」
 ウィンリィは小指を出す。
「ああ、約束だ」
 エドも小指を出し、ウィンリィと指切りをする。
 ◇  二人が観覧車から降りると、空には月が淡い色を発していた。
「やっとだね、二人とも」
「わりぃな、遅くなっちまった」
「まったく、待ちくたびれたぞ、鋼の」
「とか言って、さっきまでずっと遊んでたくせに」
 いじめるように言うリザ。
「……まあまあ、もう、暗いですし帰りましょうよ」
「そうだね」
「うむ、そうしよう」
「あ、大佐!話題変えましたね?」
「うるさい、鋼の」
 こうして、彼らは遊園地を後にした。
「また、来てもいいかな。ここに」
「じゃあ、また来ようね。できれば二人がいいなぁ」
「おっ……おい!」  赤面するエド。
「冗談よ冗談。なに慌ててるのよ」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
 エドは、恥ずかしくなりそっぽを向く。
「でも、またみんなで来ようね」
「……ああ」
 ――後日エドはバイキングに乗りながら「言うんじゃなかったァ!」と後悔したらしい……


 まず最初に…すいませんっ! 駄文で! まだまだ書き始めたばかりで、下手なもんで……
 と誤るのは終わりにしてと、どうでしたか?もし面白いと思っていただけたなら光栄です。
 にしても、エドとロイが臆病になってしまいましたねぇ…気にしてませんが。僕は。(オイ
 キャラ皆違ってたかなぁ。ってのが心残りですが、まぁ、漫画全然読んだことないし♪と思って開き直っています♪
 もし良ければ感想でも送ってやってください。すごく喜ぶんで^^
 気に入ってくれたなら、他の作品も読んでやってください。

 ……最後に、雷迅ゆう、ワープロ打ってくれてありがとうございます!
 では、また会える日までw

  

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