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第一話 仲良し七人組み集合!(歩は否定)


 トゥルルルルルルル……

……なぜ俺はこんなとこにいるんだ……?
 今、歩は新幹線の座席に座っていた。
 周りにはおなじみのメンバー、ひよの、理央、香介、亮子、アイズ、カノン、歩を合わせて、計7人の人がいる。
 はぁ、と歩はため息をする。
「鳴海さん、朝会ってから、これで17回目のため息ですよ。せっかくの旅行なんですからもっと楽しく行きましょうよ!」
 歩を不機嫌にさせた張本人、ひよのが話しかけてくる。
 歩は『数えてたのか』と、突っ込もうかと思ったが、めんどくさいのでやめる。かわりに、
「誰の所為で不機嫌になったと思ってるんだ?」
 嫌味、というか不満を言う。不機嫌オーラ丸出しで。
「なっちゃったことを悔やんでも仕方がないですよ!もっと楽しみましょうよ!旅行ですよ旅行!」
 ひよのは、さらりと歩のツッコミを受け流す。
「そうですよ、弟さん。せっかく友達と行く旅行なんですよ。楽しみましょうよ!今しかこんなことは出来ないんですから」
 と理央が続く。
「まあ、なんて言われたか知らないが、あきらめろ。相手は孃ちゃんなんだぞ」
 香介を見る、ひよのの目がキラリと光る。
 …香介の発言はひよのの気に障ったようだ。
「っと、これは失言」
 しかし、本当に焦っているようで、頬には冷や汗が流れている。
「アサズキ、口は災いの元だぞ」
 そう言うと、アイズはメガネを指で上げる。
 ピアノの仕事で大変なアイズも、なぜかこの旅行について来ている。
 ……きっと、ひよのが原因だろう。
 旅行ということで、一応変装はしてきているのだが…まったくもって効果が無い。
 なぜならメガネを掛けているだけだからだ。一応髪は、後ろで縛ってあるが。
 誰が見ても一目瞭然。バレバレである。
 ここに来るまででも、『あっ、アイズ様だ!』という声が何度か聞いている。
 ……本人は完ぺきだと思っているらしいが。
「アイズ……それも暗に『アイツは危険だぞ』って言ってる様なもんだよ……」
 と、亮子が突っ込む。
 アイズは一瞬、体をぴくっと震わし、
「すまない」
 とつぶやく。
「ははははは、日本語って難しいね。アイズ」
 ほがらかにカノンは言う。
「ああ」
 と、うなずくアイズ。
 歩は頭をかき、
「……話がそれてるところ悪いが、どこに行くんだ、一体?」
 と問う。
「だから旅行ですってば。行くのが嫌だからって、現実逃避ですか?」
ひよのが答える。
「そういう意味じゃない、場所だ。行く場所を聞いてるんだ。……それと、一言多いぞ」
 歩はきちんとツッコミも入れる。
『え゛?』
 と、全員から間の抜けた声が上がる。
「……知らないのは俺だけか。その様子からすると」
「お前、本当に知らないのか?」
 確認する香介に、
「だから、知らないって言ってるだろう」
と答える歩。
「……と言う事はナルミアユム、お前はどこに行くかも分からずに、行くつもりだったのか?」
 アイズは無表情のまま言う。
「知るはずないだろ。聞かされてなかったんだから」
「ああ!確かに言ってないですね〜。すっかり忘れていました。」
 ははははと笑うひよの。
「オイオイ、しっかりしてくれよ、嬢ちゃん」
「なんで弟さんも聞かなかったんです?」
「だってなぁ、こんなんだったんだぞ!?」


 あっ、そうだ!鳴海さん、今度の連休、旅行へ行きませんか?」
 ひよのは歩との帰路の途中、唐突に言い出した。
 歩は表情をぴくりとも動かさず、
「無理だ」
 と冷たく言う。
 ……好きな女の子から旅行に誘われて、表情を少しも動かさないなんて…!
「何でですか?」
「姉さんが家にいるだろう。姉さんが家事を出来ると思ってるのか?まさに家が火事になるだろうが」
言い過ぎでは…と思うことだろうが本当にそうなりかねない。
しかし、まどかが家にいるというのは、実のところ嘘である。
連休中、警察署に泊り込みで仕事らしい。
『なんで連休に仕事なんてあるのよ!ばかばか!』
 などと文句を言っていたが。
 好きな女の子の誘いを、めんどうくさいから断るなんて……!
「な〜んだ。なら大丈夫ですね♪」
と、ひよのは人差し指を立てる。
「お前、話聞いてたか?」
「ええ、もちろん」
 ひよのはうなずく。
「お前、矛盾してるぞ」
「鳴海さん、私に嘘をつけると思ってるんですか?」
 ひよのは、くすっと小悪魔的に笑う。
 歩はドキッとする。
 かわいくて、とかではなく。嘘がばれたからである。
「まどかさんは連休中、警察署に泊り込みで仕事ですよね?」
「嫌だ。めんどくさい。行かない」
 すねた子供の様に言う歩。
「ははぁ、鳴海さんがそう言うんじゃ仕方がないですねー……」
 最後に何かを小さくつぶやいたようだが、歩には聞き取れなかった。
 ――いやに諦めがいいな――
 歩は気になり、ひよのの方を見る。
 ずざざざざざっ
 歩は後退して、ひよのから離れる。
「どうしたんですかぁ?鳴海さん」
 と手帳を口元に持ってきて、にこりと微笑む。
 歩には、その微笑が天使――ではなく、悪魔を連想させた。
「あ、それと1つ。明日学校でどうなっても私は知りませんですから」

 ぞくっ

歩の背筋に寒気が走る。
「一体……どんなことを知ってるんだ!?」 「そうですねぇ」
ひよのは手帳を、ぱらぱらとめくる。
「こ〜んなことや、あ〜んなこともありますねぇ。あっ、これもありました」
――お前はどれだけ俺のことを知ってるんだ!?――
 歩は心の内で突っ込む。
 それは口に出して『全てです』とか言われたら恐いからだ。
「すまん、俺が悪かった。さっきのは忘れてくれ。行くから」
 すぐに歩は折れる。
 ……まあ、学校生活がかかっているのだから当たり前なのだが。
「さっすが鳴海さん。物分りが良いですね〜」
 ……本当にそう思っているのか……?
 またも心の中でツッコミを入れる歩。
 ――にしてもあいつは俺のどんな秘密(こと)を知ってるんだ?……あれか?それともこれか?もしかしてあれじゃあ……
「それでは鳴海さん、私はこれで。準備しておいてくださいね〜!」
 ひよのは歩に手を振ると、速足に帰っていった。
 歩はひよのに挨拶もせずに、
 ……それともあんなことかっ!?
 まだ考えていた。
 数分間、その場で考えて出した結論は、
「あいつの機嫌をそこねるのは極力避けよう」
 だった。


 数日の間、歩はひよのの機嫌を悪くしないように、歩なりにがんばったらしい。
 ◇
「……と言うわけだ」 「いや『と言うわけだ』とか言われても」
 亮子は頭をかく。
「そうですよ、鳴海さん。しっかりしないと!」
「お前が言うな」
 すぐさま歩はツッコミを入れる。
「そんなことはどうでもいいとしてだ、どこに行くかだったな」
 話題を変えようとする香介に、
「どうでも良かったのか!?俺の説明は!」
 と突っ込む。
「まあ、楽しければいいんじゃないかな」
「……もう……どうでもいい……」
 力なく言う歩。
「話がそれてるとこ悪いが、どこに行くかだったな。ナルミアユム」
「ああ」
 歩は短く、手短に言う。
 ひよのと理央が、『せーの』と合図して、
『奈良、京都です!!』
 と同時に言う。
「帰る」
 行く場所を聞いたとたん言い出す歩。
『ええっ!?』
 全員が驚愕の声を上げる。
 それと同時に新幹線が出発した。


 次回予告

 なぜ歩はいきなり『帰る』と言い出したのか!? 脅されてるのに!!(笑)
 次回、その謎(理由)が明らかに!(全員が驚いた理由も!)たぶん旅行で観光する場所は、作者が修学で見学した場所になるかな。


 第一話 仲良し七人組み集合!(歩は否定)  END
  



 第二話 暴露! 歩の奈良、京都修学旅行災難記!


「何で帰っちゃうんですか!? 鳴海さん!」
 歩のイキナリな発言に驚くひよの。
「そうですよ! ひよのさんに秘密を握られているんでしょう!?」
 理央は、正直に自分の思った事を言う。
「ひどいっ! 理央さん!」
「そうだぞ。鳴海弟!」
「私の事は無視ですか!?」
「ナルミアユム、頭は大丈夫か?」
 微妙な事を聞くアイズ。
「歩君。さようなら、安らかに眠ってくれ」
 縁起でも無い事をカノンは言う。
「私は一体何者ですか!?」
「ゾンビになっても、呪ったりはするなよ」
 と亮子。
「いや、そこまでは」
 と歩がついに突っ込む。
 コホンとひよのが場をまとめる様にせきをする。
「皆さん、自分達がどんな事を言っているか、分かってますか?」
 意味ありげにひよのは笑う。
『!?』
 ひよの以外の全員が『しまった!』と言わんばかりの顔をする。
「さて、と」
 ひよのはノートパソコンを取り出す。
「さてと、誰のどんな事を、ネットに掲載しましょうか」
 ルンルンと鼻歌をひよのは歌う。
『すいませんでした。ひよの姫様』
 全員は深々と頭を下げる。ここにまた一つひよのの最恐伝説が刻まれる。
「うん、くるしゅうないくるしゅうない♪」
 微妙なノリのひよの。
「って何鳴海さんここから去ろうと?」
 ひよのが歩の肩をつかむ。しかも、少し強めに握られている。
「いや、トイレに」
「私も行きます。一緒に行きましょう。鳴海さん。」 「何故?」
「良いじゃないですか。別に」
 歩とひよののやり取りを聞いていた周りのギャラリーはその事で盛り上がる。
「なぁ、トイレから鳴海弟が帰ってきたら、どんなんになってると思う?」
 香介は聞く。
「やっぱり機嫌悪くなってるんじゃないか?」
 と亮子。
「いや、もう吹っ切って元気になってるかも」
 ポジティブに思考を四転させるカノン。
「ナルミアユムがそんなにポジティブシンキングだとは思わんがな」
 アイズが突っ込む。
「いや、違う意味で元気になってたりして。だってあの二人だもんね〜」
 と理央はいいな〜と言う。
 皆は、
『それはあるかも』
 と、うんうんと首を縦に振る。

 ◇

 そのころトイレでは――


「お前もか?」
「何がですか?」
 ひよのは聞き返す。
「トイレだ」
「鳴海さんがそうだと思ってるならそれでも良いですけど……本当の所は何て思ってるんでしょうかねぇ〜?」
 うっ。と呻く歩。
「お前には嘘をつけないよ。本当に」
「そんな事ないですよ〜」
 ひよのは手をぱたぱた振る。
「世界で両手両足で数えられるぐらいはいますって。あはははは」
 すごい事を気楽に言うひよの。
「いや、十分少ないから、それ」
 歩はトイレの戸を開け、『待ってる気か?』とひよのに聞く。ひよのは『もちろん!』と返す。
 それを聞くと『そうか』と言ってトイレに入る。
「で、用件は何なんだ? 行く気は無いぞ」
「じゃあ、聞きますけど、一体何で嫌なんですか?」
「小学校の頃に行ったからだ」
 しかし、ひよのは納得した様子ではなかった。
「そんな事じゃないんでしょう? 誰だって分かりますよ、それぐらい」
 歩ははぁとため息をする。
 ひよのに聞こえない位小さく。が、
「18回目……」
 とひよのは呟く。聞こえていた様だ。
「小学校で行った時、良い事なんて一つも無かったからだ。……悪い事はいっぱい遭ったけどな」
「……それはお気の毒ですね……どんな事です?」
「言わないといけないのか?」
「もちろんです」
 はぁ、と19回目のため息を歩はする。
「そうだな……まず、いきなり朝起きてからが大変だった。朝食を作っている時に……」
「ちょっと待ってください」
 ひよのは歩の話をさえぎる。
「小学校六年生からご飯作ってたんですか!?」
「ああ、そうだが」
 歩はさも当然の様に言う。
「……そりゃ美味しいはずですよね〜。料理が得意なはずですね〜」
 うんうんと納得するひよの。
「話を続けるぞ。そして慌てて片付いて走って学校に言った訳だ。集合が早かったからな」
「確かに、いつもより集合は早かったですけど」
 と、『そうだったなぁ』というニュアンスを含ませて言う。
「んで、行く時、バスに乗ったら10分で酔った。いつもは酔わないのに」
「うわぁ……」
 すごく同情した様に言うひよの。
「しかもそれから明日まで、気分が優れなかった」
「…………」
 もう何も言わないひよの。
「最初の目的地、東大寺の鹿のいる場所でな、鹿のフンを踏んだ。誰かにぶつかられて、よろけたところに……な。しかも、それだけじゃない。何故か鹿が俺に向かって全力疾走してきた。あの時は、マジで死ぬかと思った。…で鹿との生死の分かれ目の鬼ごっこは何とかのりきった。……15分位走りっぱなしだったよ。全力で」
「人ってやっぱり、死ぬと思うとすごいですね〜…」
「あとな、昼食の時気づいたんだ。弁当作ってくるのを」
「忘れてもおかしくないですもんね。あんな朝じゃ」
「だろ? で先生に言ったさ『弁当作ってくるの忘れました』ってな。そしたら、『仕方が無いわね。先生のあげるから。それと、お母さんは恨んじゃ駄目よ、分かった?』って言われてな、それで俺は返したんだ『恨むも何も作ったの俺だし』ってな。んで先生は、『冗談は言わないの』って言うから『本当だって。嘘だと思うなら、ごちそうするから家に来てみる?』って言ってやったら、修学旅行終わった後の最初の日曜日に来て食ってった。そしたら『あ……あたしより美味しい……っ』って言って数ヶ月間料理教える事になった」
「私も教えてもらっていいですか?」
「他にはな……」
 無視する歩。
 ひよのは何処からともなく取り出したハリセンで攻撃する。
 歩はそれをひょいと避ける。


 歩の災難旅行はまだ続いた。
 金閣寺では、誰かに押されて池に……ざぱぁん……
 清水寺では、石につまずいて、そのままため池に……ざぼぉん……
 銀閣寺では、仙袖橋(せんしゅうきょう)で滑って……じゃばあぁん……
 三十三間堂では、誰かが壊した仏様を、近くにいただけで歩のせいにされたり……
 法隆寺では、ところどころにある池に落ちまくったり……


 と、行く所行く所に必ず一つは悪い事があった。
「……それは……行きたく無くなりますね……」
 ひきつった微笑みを浮かべるひよの。
「分かったろ? 俺が行きたくない理由」
「……だけど……来てもらいますよ?」
 ……くっ……! やはり同情を誘うのも無理かっ……
 そんな事考えていたのか。歩くん。
「鳴海さん。私に同情なんて誘えませんよ?」
「……何の事だ?」
 歩は焦るが、表には出さない。
「その『間』が、言ってる様なもんですよ」
「うくっ……!」
 歩はうめく。
 あ〜あ。ばれちゃった。
「それと、行かないとばらしちゃいますよ?」
「どんな事だ?」
 内心、ドキドキしながら、平情をよそおいつつ、聞く。
「そうですねぇ……イケナイ本とかの隠してある場所とか」
 ニヤリと笑うひよの。
「!?」
 歩は顔を紅潮させる。
「な……何で知ってるんだ!?姉さんですら知らないはずだぞ!」
「何ででしょう?」
「分かるか!」
 声を荒げて歩は返す。
「……ばらされたくないですよね」
「う゛っ……!」
 己の秘密を後ろ盾にとられ、約句する歩。
「行きますよね?もちろん」
「ああ……」
 歩には選択権は無かった。

 ◇

「……何か余計暗くなってないか?」
 戻ってきた歩の様子を見かねて口を開く香介。
 歩は無視して、席へと座る。
「ひよのさん。一体何したんですか?」
 誰にでも分かるような質問をする理央。
「企業秘密ですv」
 この場にいる全員が心の中で思った。最後に『v』マークを付けても怖さをあおるだけだぞ。と。
「皆さん……そんな事思うと秘密ばらしちゃいますよ?」
『!?』
「どうして分かった!? って言う顔してますね、皆さん」
『ごめんなさい』
 全員、頭を下げてまで誤る。
 一体全体、どんな秘密を持っているのやら。


 そんなこんなでワイワイやっているうちに、奈良まで、目と鼻の先までやって来ていた。
 ……時間ってたつの速いなぁ。しみじみ。

 サーーーーーッ

 真っすぐにひかれた鉄の道を、七人を乗した新幹線が走り抜けていく――


  次回予告

 さぁさぁついに奈良に到着しますよ〜
 でも!もしかしたら最初の目的地に着くだけで終わってしまうかもしれません。
 ま、そのときはそのときと言うことで!(オイ)
 では次回もお楽しみに〜

 最後に、ワープロをしてくれた七星剣さん、ありがとうございました。

 第二話 暴露! 歩の奈良、京都修学旅行災難記  END
  



 第三話 やっと到着! まずは奈良だ!


「……ふう……やっと着きましたね、奈良」
「……はぁ……着いてしまったか……」
 やっと3話目で奈良に到着した七人組。
「三話目になったのは誰のせいだと思ってるんだ!?」
「まったく、二話の間も鉄箱(新幹線)の中にいさせるんじゃないよ!」
「しかも二話なんか、後半はほとんど弟さんとひよのさんしか出て無かったですよ!」
「全然ダメダメだね」
「小説家なんてユメのまたユメだな」
「まあ、作者をイジめても、話が進まないんでこんなんほかっときましょうよ」
「そうですね。ひよのさん、最初はどこに行くんですか?」
「そうですねぇ……東大寺でしょうか、まずは」
「んじゃ行くか」
「俺は帰りたい……」
 まだ未練がましく言う歩。
「ひよのさん道案内よろしくね〜」
「まかせてください!では、レッツらゴー!」
「……ナゼだ……背筋に寒気がするのは……?」
 ただ1人、アイズだけはこのあとに起こる面倒なこと(作者のイジメ)を感じ取っていたのだった――

  ◇

「……しまったぁ!?」
 ひよのは突然大声を上げる。
 電車の中だったので、周りからの視線が突き刺さる。
「……え〜っとですね、実は電車、乗り間違えちゃったみたいです。てへっv」
 今度は小声で言う。
「……マジかよ……」
「マジです」
「……嫌な予感的中とでも言うのか……こういう場合は……」
「ということで、次の駅で降りますね〜
『りょーかい』
 口をそろえて全員は返した。小さめの声で。

  ◇

「すいません、駅通り過ぎちゃいましたv」
「またかよっ!」
「すいませ〜ん」
「じゃあ、次の駅で乗り換えないと……」
「……だいぶ先みたいだね……次の駅……」
「なんで? 亭子ちゃん?」
「特急……だからだよ……」
『……はぁ〜……』
 全員同時に、肺から重い空気を思い切り押し出した。

  ◇

「や……やっとついた……」
「ツライ道のりでしたね……」
「一体誰のせいだよ」
「話の流れ上ひよのさんが悪いってことになってるけど、普通に考えたら作者のせい」
 作者:ああっ!?そんなミもフタもない発言をしないで!
「まぁ、東大寺についたんだからいいんじゃない?でもあとでシメとこか♪」
 作者:こっ……殺される!?
「フフフフフフ…まぁ、殺しはしないよ、『殺し』はね…フフフフフフ……」
 作者:すいません、この作品書き終われそうにありません……(泣)
「さ、アイツはほかっといて、さっさと行こうぜ」
「それは無理な話らしいぞ」
「えっ。何でですか?」
「それはな、作者の都合上、東大寺は今度に持っていくらしい」
「ええ〜! そんなぁ!」
「まあ、その分今度は長くなるんじゃないかな?」
「ま、そうでしょうね」
「そうじゃなかったら、さらし首は決定だね」
「ま、それより、こんな事ばかり話しててもらちがあかないので早いとこくぐっちゃいましょうよ。南大門」
「ああ、そうするか……」
 そうして7人は南大門をくぐり抜けるのだった――
 最後に、歩は南大門くぐった瞬間、バナナの皮ですべった……


 次回予告
 さぁ、やっと観光開始ですよ!たくさん歩とまぬ○メガネをいじめるぞぉ!(オイ
 では次回もお楽しみに!
  追記
 短くなってすいませんでした!


 第三話  やっと到着! まずは奈良だ!  END
  
 第四話へ



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